シンセサイザー 楽器

KORG micro ARRANGER 買いました

投稿日:2014年2月12日 更新日:

最近はソフトシンセがものすごく進化していますから、いわゆるハードのシンセってもう買うことはないだろうなと思っていたのですが、これだけは猛烈に欲しくなってついに買ってしまいました。(^^; 今まで同じくKORGのTRITONを持っていたのですが、電子ピアノを買ってから全く使わなくなり、置き場所もないので壁に立てかけたまま死蔵していました。TRITONといえば2000年当時は国産最高峰のシンセで20万円くらいしました。非常に悩みましたが、持っていても今後使うことはないでしょうから思い切って売却しました。買値の1割くらいの値しか付きませんでしたが、もう14年も経ってますから仕方がないでしょう。楽器といえどもデジタル物は進化のスピードが速く、最新のものと比べると圧倒的にスペックが劣っています。置いておいても邪魔になるだけなので、まだ売れただけマシだろうと思っています。

そして代わりに買ったのがmicro ARRANGERというわけです。またKORGにしたのは、僕が根っからのKORGフェチだからです(笑)。お値段ですが、発売から2年以上経っているので33,800円と激安でした。はっきり言ってこれだけの物がこの値段で買えること自体に驚きです。値段からするとものすごくお買い得だと思います。これを買うときに、同じようなことができるBand-in-a-Boxというソフトと迷ったのですが、ソフトだとPCを立ち上げないとできないし、基本的に打ち込みですからリアルタイムであれこれ試してみることができないのですね。やっぱりリアルタイムで弾きながらアレンジを練りたかったので、ハードのシンセの方がいいだろうと思ってこれに決めました。

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micro ARRANGERはちょっと毛色の変わったシンセで、「作曲アシストキーボード」と銘打って発売されています。普通のシンセがライブでのパフォーマンスを重視しているのに対し、micro ARRANGERは作曲や編曲に特化した作りになっており、主に自宅で使用するDTM用途に向いています。最大の特徴はスピーカーを内蔵し、61鍵のミニ鍵盤を採用していることです。そのため単体で使用可能で、机の上にも置けるコンパクトさが気に入っています。重量はわずか4.2kgと非常に軽いので、どこへでも持ち運んで好きな場所で使うことができます。電池駆動できないことだけが残念ですが、この手軽さは何物にも代え難いものです。これまでの重たいシンセのイメージを一新させるに十分でしょう。

micro ARRANGERでできることといえば、基本的には内蔵された音楽ジャンルごとの「スタイル」にしたがってコードを展開し、自動的に伴奏を付けてくれることです。そしてシーケンサーも内蔵しているので、演奏したものをそのまま録音することができます。通常、DTMで曲を作ろうと思えばドラム、ベース、コードを入力・・・というステップを一から自分でやる必要がありますよね。これってものすごく大変な作業なのです。僕はこのアレンジというものが非常に苦手で、メロディーは作れてもいつもアレンジで行き詰まってしまうんですね。たとえば「アシッド・ジャズ」風にアレンジせよと言われても、自分が聴いたこともない音楽はアレンジのしようがないですよね(笑)。でもmicro ARRANGERなら初めから304種類ものスタイルが内蔵されていて、世界中のいろんなジャンルの音楽をワンタッチで呼び出すことができます。そしてコードを押さえるだけでそのスタイルに合ったドラムやベースなどの伴奏を自動的に付けてくれるのです。あとは右手でメロディーを弾くだけ。とっても簡単でしょう? しかもそれを録音することまでできるので、ただ演奏するだけで一曲完成してしまいます(もちろんうまく弾けるように練習は必要ですが)。DTMで一からコツコツ打ち込みすることを思えば恐ろしい時短効果です。

こういう自動伴奏機能が付いたキーボードはヤマハやカシオなどの安価なポータブルキーボードにも見られますが、そういうものとは完成度が全然違います。304種類のプリセットスタイルはそれぞれに4つのバリエーションが用意されており、さらにフィルインやイントロ・エンディングまで作ることができます。しかもその完成度がそのまま使えるくらい非常に高いのです。ちょっとした作曲のラフスケッチにはこれで十分でしょう。こういうものに頼っているとどうしてもワンパターンになったり、飽きてきたりするものですが、micro ARRANGERでは既存のスタイルを変更して新しいスタイルを作ったり、KORGのサイトから新しいスタイルをダウンロードして取り込んだり、さらに自分でまったく新しいスタイルを作成することまで可能なので、腕に自信があればその可能性は無限大に広がります。スタイルを全部使い切ったら終わり・・とはわけが違うのです。

さらに音質もそのままで十分作品として使えるほど素晴らしいものです。音源は一世を風靡したTRITONと同じHI(Hyper Integrated)シンセシスを採用していますので、TRITON譲りのハイファイなサウンドが楽しめます。僕もTRITONを持っていたのでわかりますが、まったく同等の音質です。今となっては旧世代の音源に当たりますが、ループの長さやマルチサンプルの数が違うだけで基本的には現代の音源と同じPCM方式ですから、そんなに差があるわけではありません。非常に厳しく聴けば音の厚みや表情の豊かさがやや落ちるかなという程度で、ちょっと聴いた程度で区別することは難しいでしょう。実際にTRITONもライブでは現役で使われていますから、まだまだ現在でも通用する音質です。TRITONと比べると、コンビネーションやアルペジエイター、それにツマミにパラメータを割り当ててリアルタイムで操作する機能など、ライブ寄りの機能は省略されています。そこは性格の違いということで割り切れるでしょう。

もう一つmicro ARRANGERの素晴らしい点は、シーケンサーで作成した曲をスタンダードMIDIファイルで保存できることです。SDメモリーカードに対応していますので、そのままPCのDAWに読み込むことができ、さらに細かくエディットしたり、ソフトシンセを使ってリッチな音色で演奏させることも可能です。スタイルの中身がどうなっているかを見ると、アレンジの良い勉強にもなると思います。専用データではなく汎用データを採用したからこそ可能なわけで、本当に良くできたシステムだと思います。

他にもものすごくたくさん機能があるので、ちょっとやそっとで説明しきれません。本当にこんな値段で売っていいのか?と思えるほど良くできたシンセですね(笑)。micro ARRANGERがどんな人に向いているのか?と言えば、ずばり作曲や編曲を手軽にやりたい、あるいは参考にしたいと思っている人ですね。ここで誤解してほしくないのは、micro ARRANGERはそれだけでは何もしてくれないということです。コード進行を自動的に作ってくれたり、メロディーを弾くだけでコードを付けてくれたり、あるいは「自動作曲」的な機能は一切ありません。すべては自分の手でコードを押さえ、メロディーを弾くことしかできないのです。ですからある程度コード進行の知識があり、即座にコードが押さえられる人向きのキーボードと言えます。間違ってもこれを買ったら誰でも作曲できるなんて思ってはいけません。そんな甘いものがあるわけありません(笑)。あくまでもmicro ARRANGERは作曲や編曲の手助けをしてくれるだけのツールなのです。そこを誤解しないで下さいね。

では最後にデモ演奏をお聴き下さい。ここではイングランド民謡「グリーンスリーヴス」をCeltic Balladのスタイルで演奏しています。演奏中パネルを操作してフィルを入れたり、音色を切り替えたりしています。1番の音色はソロ・ヴァイオリン、2番の音色はテナーサックスを使用しています。なかなかいい音しているでしょう? イントロやエンディングも自動的に付けることができます。何も演奏していないのにそれっぽくできているのがわかるでしょう。多少間違っているところは無視して下さい。(^^;


実演動画(音声はライン出力から録っています)

まだ全ての機能を把握できていませんが、micro ARRANGERに関する情報があまりないので、今後それぞれの機能について詳しく解説していきたいと思います。

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