一歩進んだアレンジ

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前の記事『最もシンプルなアレンジ(主要三和音)』ではI, IV, V7のいわゆる主要三和音だけを使ってコード付けをしてみました。確かにこれでも間違いではないのですが、聴いていてちょっと退屈というか幼稚な気がします。そこで『ゼロからつくる作曲講座』で学んだ知識を総動員して、もっとかっこいいアレンジを目指してみましょう。

アレンジの方向性

アレンジでどういう味付けをするか?は音楽のジャンルによって当然変わってきます。フォークなどでは比較的素朴なコードだけで演奏されることが多いですし、ジャズになるとテンションを多用した非常に複雑なコード進行が用いられます。しかしここではなるべくそういうジャンルを限定せず、ごく一般的に聴きやすく、かつ洗練された響きが得られるようなアレンジを目指したいと思います。したがってジャンルというものはないのですが、強いて言えば誰にでも親しみやすいイージーリスニングといったところでしょうか。

これから「最もシンプルなアレンジ」で作ったコード付けを元にして新しいアレンジを作っていくわけですが、次のような点を念頭に置いて考えていけばよいと思います。

ハーモニック・リズムを細分する

前のアレンジでは1~6小節目をすべて1小節単位でコード付けしましたが、同じコードが長く続くと聴いていて退屈な感じを与えると思います。これも時々であれば対比という意味で良いのですが、ずっと続くとやはり物足りない感じがするので、まずは1小節を2つに分けて2拍ごとのコード付けができないか?を考えてみます。これだけでもずいぶん動きが出てきます。そして、もっと分けられそうだと思ったら1拍単位あるいは1音単位ということも試してみます。これを細かく分ければ分けるほどクラシック的なアレンジに近付いていくわけです。

代理コードやII-V分割を使ってみる

ダイアトニックコード』で解説したように、メジャースケール上にはI, IV, V7の主要三和音のほかに、IIm7, IIIm7, VIm7, VIIm7(♭5)というダイアトニックコードが存在します。主要三和音以外は何の役にも立っていないのかというと、決してそうではありません。このうちVIIm7(♭5)だけはちょっと特殊なので除外しますが、IIIm7とVIm7はトニック(I)の代わりに使うことができ、IIm7はサブドミナント(IV)の代わりに使うことができます。これらの和音を代理コードと呼んでいます。ですから、まず第一歩としてはIやIVのコードをこれらの代理コードに置き換えられないか?を考えてみます。またドミナントのV7はいつでもIIm7→V7という形に分割することができ、これをII-V化と呼んでいます。II-Vはジャズの王道でもあります。したがって、代理コードとII-V分割を使うだけでもコード進行の幅がぐっと広がってきます。

セカンダリー・ドミナントを使ってみる

より進んだコード進行(その1)』で解説したように、あるコードを仮にトニックとみなしたとき、その5度上にできるドミナント7thコードをセカンダリー・ドミナントといいます。これは原則的にはどこにでも挿入することが可能ですが、新しいドミナントモーションを作ることにより、一時的に転調したことに相当します。このセカンダリー・ドミナントは元のスケール上にはないノンダイアトニックコードですから、コード進行にメリハリが生まれ、よりドラマチックに展開することができます。多用しすぎるとしつこくなりますが、使いどころをうまく選べばワンランク上のアレンジが作れます。

テンションや分数コードを使ってみる

テンションや6th, 7thなどの付加音はコードの機能そのものには影響を与えない「飾り」のようなものですが、これを使うだけで純粋な三和音に比べて「お洒落」な雰囲気が出てきますので、覚えておくと非常にお得なコードです。テンションは一度使うと全部に付けなければかえってアンバランスになってしまうので、ジャズではむしろすべてに付けるのが普通ですが、そこまでやると複雑になりすぎるのでここでは扱いません。ここでは特に効果的と思われる箇所に限って使用することにします。また分数コードというのもテンションに近い響きがあり、ベースラインをきれいに聴かせたいときによく使用されます。これらを使うときは、必ず実際の響きを耳で聴いて、入れた方がいいかどうかを確かめましょう。これは完全にセンスの問題ですから、むやみやたらと使うとかえって汚くなってしまうこともあります。

改良されたアレンジの例

では、「最もシンプルなアレンジ」で作った譜面を元にしてアレンジをブラッシュアップしていきましょう。以下にその完成形を示します。くどいようですが、これはあくまでも僕がいいと思ったアレンジですから、違う答えが出てきても全然構いません。このくらい自由度を高くすると十人いれば十通りの答えが出てきても当たり前なのです。アレンジに正解というものはありません。

Londonderry_Air_advanced

MIDIファイル:Londonderry_Air_advanced.mid

すぐ音を聴けるようにMIDIファイルも用意しました。楽譜が苦手な方はまず音を聴いて、前のアレンジとの違いを確かめて下さい。では1小節ごとにアレンジのポイントを解説していきます。

1小節目

まず1~5小節目は2つに分けてすべて2拍ごとにコードを付けることにします。1小節目の前半はCしかないですね。もちろん付加音を付けてCmaj7やC6のような四和音にしてもトニックとしての機能は変わらないのでOKですが、ここは耳で聴いた感じから純粋な三和音の方がふさわしいと考えました。Cmaj7にするとかなり都会的な響きになるのでちょっと雰囲気が合わない感じがしますし、C6にしても何となくしっくり来ません。というわけでCを選びましたが、個人的にはCmaj7もありかなという気はします。こういうのは完全にセンスの問題です。

後半はいきなりC7が来ましたが、これは2小節目のFに対するセカンダリー・ドミナントです。ハ長調のスケール上にないシ♭の音を含んでいますので、これはノンダイアトニックコードです。ここで注意してほしいのは、Cmaj7とC7はまったく性格が異なるということです。長7度の付いたCmaj7は機能的にはトニックのCと変わりませんが、短7度の付いたC7は3度のミと7度のシ♭の間で減5度音程が作られるため、ドミナントの機能を持っています。そしてC7がドミナントモーションで解決する先は完全5度下のFになります。

セカンダリー・ドミナントというのは基本的にはコード進行の中の任意の場所に挿入することができます。ここでは2小節目のFに目を付けて、その前にセカンダリー・ドミナントを挟めばC→C7→Fというきれいな流れが生まれると考えたわけです。

2小節目

この小節はもともとFでしたが、前半をF6、後半をFm6に置き換えてみました。6thを付けた理由ですが、三和音のFよりも音に厚みが出てかっこいいと思ったからです。そして後半に出てくるFm6はサブドミナントマイナーと呼ばれるコードで、これはハ長調の同主調であるハ短調の4度の和音を借りてきたものです。このような和音を借用和音と呼びます。まあそういう理論は別にどうでもいいんですが、このF6→Fm6という進行は明→暗という対比があり、一時的に陰りを出すような美しい効果があるためよく用いられます。もちろんFmでも構いませんが、6thを付けた方がより陰りのある響きになるのでFm6を選びました。

このサブドミナントマイナーを使うときの注意点が一つだけあります。それはメロディーに長6度の音(この場合はラ)を含んではいけないということです。なぜならFmの3度音には短6度にあたるラ♭が含まれるため、半音でぶつかって汚い響きになってしまうからです。2小節目の後半にはメロディーにラがないので使ってもOKです。

3小節目

前半はそのままCでOKです。後半はCの代理コードであるAm7に置き換えてみました。メロディーが「ソミドミ」ですから、すべてコードトーンに含まれることがわかるでしょう。また伴奏パートを見てもらえばわかるように、CとAm7は上声部が同じソドミを弾いています。違うのはベースがド→ラと動いただけです。このようにCとAm7は共通音が多いので和声進行が滑らかにつながり、非常によく用いられる進行です。

4小節目

元はG7でしたが、これをII-V分割によってDm7とG7に分けました。なおベースをレではなくソにしてDm7/Gという分数コードにしたのは、この方が響きが美しいからです。Dm7→G7という進行はあまりにも王道であるため、どうしても型にはまった印象を与えかねません。そこで少し崩してやることによってお洒落な感じが生まれます。

Dm7/Gの構成音を全部書くと、ソレファラドになりますが、G7sus4というコードの構成音を全部含んでいることがわかるでしょう。こういうのをsus4型の分数コードと呼びますが、ドミナントに解決しようとする性質が非常に強いコードです。したがって、ここはG7sus4→G7でも間違いではありません。またベースのソの音はDm7の11thのテンションに当たりますから、やはりお洒落な響きになるわけです。このDm7/Gというのは現代の音楽シーンで非常によく用いられるコードですから覚えておきましょう。

5小節目

ここは1小節目とまったく同じですから解説不要ですね。

6小節目

ここも2小節目と同じくF6→Fm6に分けたいところですが、そうはできない理由があります。それは3拍目にあるラの存在です。前に述べましたように、後半をFm6にするとメロディーのラとFm6のラ♭が半音でぶつかるためNGです。そこでここはF6のままにします。ただ1小節全部F6だと単調な感じがするので、4拍目だけをGにしてみました。次の小節がAm7ですから、こうするとF6→G→Am7と2度進行でスムーズにつながると(後から)思いついたわけです。必ずしも半分に分けなければならないという規則はありません。

7小節目

前のアレンジでは前半がC、後半がG7でした。まず前半はCの代理コードであるAm7に置き換えてみます。そして後半は4小節目と同じようにII-V分割して1拍ずつDm7/G→G7という流れにしました。

8小節目

前半は前のアレンジと同じくCです。ここは後半を一ひねりしてみましょう。後半は8分音符でソラシと上行するフレーズがありますが、同じような音型は他にもいくつか見つかります。これは曲を特徴付けるパターンと考えられそうですね。そこでこのフレーズの一音一音にコードを付けることを試してみます。

まず最初のソですが、ここは前半のCをそのまま引き継いでOKでしょう。次にラを飛ばして先にシを考えます。次の9小節目は前のアレンジではCになっていましたから、ここはCにつなぐためにドミナントのG7が良さそうですね。シはG7のコードトーンですから問題ありません。そうすると真ん中のラには、G7をII-V分割したと考えればDm7が使えることがわかります。ラはDm7のコードトーンですから問題なくはまります。あるいは同じサブドミナントのFでもいいでしょう。これでC→Dm7→G7という流れができました。

ここでわざとDm7を転回してDm7/Cという風にドをベースにしています。この理由は和声学を持ち出さなければならないのであまり詳しくは述べませんが、「平行5度」と呼ばれる和声学上の禁則を避けるためです。ここではメロディーとベースの間にできる音程について考えています。もしDm7のベースをレにすると、メロディーがソラと動く間にベースはドレと動くわけです。すると「ドソ」と「レラ」という完全5度音程が二つ連続することになります。完全5度というのは非常に協和度の高い音程であるため、聴き手には一つの音のように認識され、連続して動くと存在感が弱くなるのです。ポピュラー音楽において平行5度が絶対ダメというわけではありませんが、禁則とされるにはそれなりの理由があるのです。ですからここはベースをドにすることによって6度音程とし、平行5度になることを避けました。

9小節目

ここは前のアレンジとほぼ同じですが、後半はFの代わりにFmaj7を使ってみました。この方がより洗練された美しい響きになると思います。

10小節目

前半は前のアレンジと同じくCです。後半は8小節目と同じソラシがまた出てきましたね。するとまた同じようにC→Dm7/C→G7にすれば良いのではないか?と思われますね。もちろんそれも一つの正解です。ただ、ここでまた同じ進行を繰り返すと聴き手にとっては少々くどいように聞こえてしまうのです。それは聴き手の立場になって考えてみるとわかるでしょう。8小節目にまったく同じパターンがあるので、聴き手の頭の中にはまだその響きが残っています。それからわずか2小節おいたところでもう一度同じパターンが出てくると、「あっ、またか」と認識されてしまうわけです。そうすると聴き手をしらけさせる結果になってしまいます。ですからこういう繰り返しはなるべく避けなければなりません。

そこでまったく別のコード進行を考えてみます。その前に、先に11小節目を考えましょう。前のアレンジでは前半はCとなっていましたが、これを代理コードのAmに置き換えてみることにします。これも9小節目と同じC→Fmaj7になっては面白くないという理由からです。するとAmを仮のトニックと考えれば、Amに解決するセカンダリー・ドミナントとしてE7を置けることがわかります。そして都合の良いことに、10小節目の最後はシですから、E7のコードトーンにピッタリはまります。これで最後はE7で決まりです。一つ前のラはE7をII-V分割してできるBm7(♭5)のコードトーンに含まれることに注目しましょう。Bm7(♭5)というのはやや特殊なコードですが、Aマイナースケール(イ短調)における2度のダイアトニックコードになります。ですからBm7(♭5)→E7というII-V分割が可能なのです。これでラにはBm7(♭5)がうまくはまることも決まりました。もう一つ前のソは前半のCをそのまま引き継げばOKです。

あとベースラインについても捕捉しておきましょう。ここでメロディーのソラシに対してC→Bm7(♭5)→E7というコードを割り当てましたから、ベースはド→シ→ミと動くわけですが、ドシは下行でいいとして、最後のミは上げるべきか下げるべきかどっちでしょうか? ここは下げるのが正解です。なぜならメロディーがソラシと上行している間、ベースが反対に下行した方がかっこいいからです。このように、メロディーとベースはできるだけ反対の方向に動かす(反行)方が安定感があってかっこよく聞こえます。これも和声学の基本ですが、一応覚えておくとワンランク上のアレンジが可能になります。

このように同じパターンが繰り返される場合、1回目と2回目でコード進行を変えるというのは常套手段でもあります。できるだけ聴き手を飽きさせないようなアレンジを心がけましょう。これをやるかやらないかでアレンジの完成度はかなり違います。この10小節目はドラマチックで新たな展開を予感させ、曲全体の中で大きなポイントになっていると思います。

11小節目

先ほど述べましたように、前半はCを代理コードのAmに置き換えました。Amというのは暗い響きですから、一瞬影が差したような陰影を生み出すことができます。これは似たようなパターンの9小節目との対比でもあります。ここでAm7にしなかった理由ですが、7thを付けると少し曖昧な響きになるため、より暗さを強調できるAmの方が次のFmaj7との対比がはっきりすると思ったからです。

後半は9小節目と同じようにFをFmaj7に置き換えています。前半のAmで一瞬日が陰り、明るい響きのFmaj7でパッと日が差したような感じがしませんか? この暗→明の対比を狙いたかったわけです。おそらく聴き手にとっては一瞬緊張感が高まり、その後ホッとするような気分になると思います。

12小節目

前のアレンジでは1小節全部G7でしたが、ここは細かく動かしてみましょう。まず前半2拍は2分音符のレがあるのでG7でいいのですが、ここはあえてGsus4とすることにより、3拍目の頭まで解決を遅らせています。Gsus4というのは非常に不安定なコードなので、Gに解決することによりようやく落ち着くわけです。また前にも述べましたように、Gsus4は分数コードのDm7/Gに置き換えても構いません。あえてGsus4を使ったのは、Dm7/Gよりも音数が少なく、よりスッキリとした響きになるからです。ここは透明感を出してみたかったのですね。

そして後半はまた8分音符3個のパターンがありますね。ここはソソソと同音連打ですから全体でG7で構わないのですが、それではつまらないので、やはり一音一音に違うコードを付けてみます。G7をII-V分割すればDm7→G7になることから、ここはG7→Dm7→G7を割り当てるのが良さそうです。真ん中のDm7のコードトーンにはソの音が含まれませんが、これは11thのテンションになるのでOKです。これでほぼ決まりですが、あとベースラインをひと工夫してみましょう。

まず最初の音がG7で、13小節目の頭がCであることに注目しましょう。ここはベースをソ→ラ→シ→ドと上行させればきれいにつながることに気づきますね。そうするとG7→Dm7/A→G7/Bという転回形がうまく当てはまります。このように、メロディーは同じ音を続けているのに別々のコードやベースを割り当てると躍動的に聞こえます。

13小節目

ここは前のアレンジとほぼ同じですが、前半のCを二つに分けて、Caugを挟んでみました。Caugというのはオーギュメントコードと呼ばれ、Cの5度音であるソを半音上げることによって増5度音程にしたものです。このコードは非常に不安定な響きであるため単独では用いられず、C→Am、あるいはC→Fという進行の間に挿入する形で用いられます。Caugを間に入れるとコードトーンがソ→ソ#→ラと半音進行できれいにつながるわけです。これは常套句としてよく用いられるので覚えておくと便利です。

14小節目

前のアレンジでは前半がC、後半がFになっていました。まず前半はさらに2つに分けて、Cと代理コードのAm7に分解してみます。フェルマータの付いたドの音をAm7にすることによって、一時的な陰影を作り出しているわけです。

後半はFの代わりにサブドミナントマイナーのFm6に置き換えました。ここでもAm7の暗い響きをまだ引きずっています。

15小節目

ここは曲が終わりに向かう部分ですから、1拍ずつコードチェンジして動きを出してみましょう。まず1拍目は元通りCでOKです。次に2拍目は飛ばして3拍目・4拍目ですが、前のアレンジではF→G7でしたね。そのままでは型にはまりすぎて面白くないので少しお洒落にしてみます。3拍目はFの代わりに同じサブドミナントのDm7が使えますので、前もやったようにDm7/Gというお洒落な分数コードに置き換えてみました。そして4拍目のG7はいかにもあからさまな感じがしますので、9度のテンションを加えてG9としました。つまりG7にラの音を加えたわけです。これだけでG7の泥臭さがかなり和らぎます。

最後に2拍目ですが、3拍目にDm7/Gがあることを考え、そのセカンダリー・ドミナントとしてA7を置いてみました。これで一時的に調性から外れますので少し意外な感じがします。またはCの代理コードと考えてAm7を置いても、それはそれで構いません。

16小節目

ここも9度のテンションを加えてCadd9にしてみました。Cmaj7は少し雰囲気が合わないので、ここはCadd9の方が良いと僕は思います。Cadd9というのは簡単でありながらお洒落な雰囲気のある美味しいコードですが、普通にCで終わるよりは余韻を残したような終わり方になります。

まとめ

以上、かなり詳しく解説しましたが、少し難しいところもあるかもしれません。でもすべて作曲講座で扱った内容ですから、特に新しいことは何もしていません。基礎がわかっていれば理解できるはずです。知識というものは使えなければ意味がありません。おそらく初めての方はこんなこと思いつくわけがないと思われるでしょうが、少し練習すれば次々とアイディアは出てくるようになります。アレンジはやったらやっただけ自分の力になります。アレンジも作曲と同じく、どれだけ数をこなしたかで決まるのです。

そして、一度作ったアレンジはもう一度見直してみる習慣を付けましょう。後から眺めるとまだいじれそうなところはいくらでも見つかるはずです。そしてさらに手を入れて完成度を高めていきます。実際、ここで紹介したアレンジも後から直した部分がいくつかあります。手を入れて良くなるか悪くなるかは別として、とにかく思いついたことは全部やってみましょう。それがものすごくいい勉強になります。アレンジの上達はそれしかありません。

このアレンジもまだいじれるところはたくさんあると思いますが、やり出すとキリがないのでこの辺にしておきます。中級者くらいのレベルとしては、ここまでできればまずは十分だと思います。少なくとも童謡っぽくは聞こえないはずです。これで一応コード付けという目的は達成しましたが、伴奏は長い音符で伸ばしているだけなのでとても音楽的とはいえません。少なくともこのアレンジはピアノ向きではありませんね。だからエレピの音色にしてあるのですが、本当は楽器の特性に合わせて伴奏パターンを最適化してやる必要があります。そこまで含めて本当の意味でのアレンジなのですが、今はコード付けが目的なのでそこまでは言及しないものとします。

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