【ボーカルキャンセラー2】Ver.1.62をリリースしました

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今回は小さな変更ですが、実用的には非常に重要な意味を持つアップデートです。

かなり以前から、一部のWAVファイルにおいて処理が正常に行われず、46バイトの小さなWAVファイルが生成されるという問題が報告されていました。複数の方から報告があることから、確かにそういうことがあるのだろうということは把握していました。しかし環境依存なのか、ソースに依存するものなのか原因の切り分けができず、こちらでも現象を再現できないため対処のしようがない状態が続いていました。

ところが先日ある方から同様の報告が寄せられ、サンプルを提供していただけないかお願いしたところ快く応じていただけました。このような問題は現象を再現できないとどうしようもないため、問題のあるサンプルの入手が必要不可欠なのです。たいていの方は「動かない、何とかしてくれ」とだけ言って来られますが、具体的な状況がわからないとどうすることもできません。開発者は神ではないのです。使用PCの環境はもちろんですが、特に「どういうファイルを使った場合に失敗するのか」というサンプルが最も重要な手がかりになります。本当に問題を解決してほしければ、具体的な状況証拠を揃えることが何よりの早道であることを知っていただきたいと思います。

さて送っていただいたWAVファイルで試してみたところ、確かに現象が再現したので、環境依存ではないことがはっきりしました。そのファイルをバイナリエディタで解析してみると、通常とは異なる余分なデータが入っていることがわかりました。今までのバージョンではその余分なデータの存在を考慮していなかったため、アドレスが途中でずれてしまい、以後のデータを見失ってしまうことが原因であると判明しました。どうもProToolsで出力されたWAVファイルがこれに該当するようです。

原因がわかれば対応は簡単です。これで長年の懸案が解消されてスッキリしました。サンプルの提供にご協力いただいた方には心から感謝を申し上げます。

今までエラーで使用をあきらめてしまった方はぜひもう一度お試しいただきたいと思います。

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