ゼロからつくる作曲講座 作曲・音楽理論

より進んだコード進行(その3)

投稿日:2012年11月22日 更新日:

この章ではトニックに彩りを添えるコードとして、いわゆるテンションのさわりを扱ってみます。これを覚えるだけでも簡単にエレガントな雰囲気になりますので知っておいて損はありません。またディミニッシュコードというちょっと特殊なコードの使い方についても説明します。

トニックの代わりに使えるコード

ダイアトニックコードの章ではI度のコードであるトニックとして三和音のI, Imあるいは四和音のImaj7, Im7が使えるということを説明しました。ここではそれに加えてトニックの代替として使えるコードを紹介します。

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add9thコード

トニックの三和音に9度の音を付加したものをadd9thコードといいます。9度というのはオクターブ+2度ですから、ルートの2度上の音と考えることもできます。これは専門的に言うとテンションという音に分類されるのですが、テンションの理論は長くなるので、ここでは詳しく説明しません。とりあえずこの音を加えると「大人っぽい感じ」になると覚えておいて下さい。

add9thコードをピアノの右手だけで弾こうとすると2度間隔で音が3つ重なってしまうため濁った感じに聞こえます。そこで下のように左手でルートを弾き、右手はルートを省略するのが普通です。

add9thコード

このコードの響きを聴いてみるといかにも大人の雰囲気が漂っていますね。特にマイナーコードで使うと何とも苦悩に満ちたような重々しい響きになります。これは3度の音と半音でぶつかることによって生まれています。

またコードそのものをadd9thにしなくても、下のようにメロディーに9度(2度)上の音をぶつけてやっても同じ効果が得られます。最初のシの音は前に説明した「倚音」になっていることにお気づきでしょうか?

add9thコードを使ったメロディーの例

add9thコードというのは単純ながらそれだけでぐっと大人の雰囲気になる美味しいコードです。たとえメロディーが単純でもこのコードを使えば幼稚さをごまかすことができますので、覚えておくと非常にお得です。

6thコード

トニックの三和音に長6度の音を付加した6thコードもトニックとして使うことができます。この音は1オクターブ上げてやると13度となり、結果的に13thのテンションと同じですが、ドミナント7thコード以外ではテンションとしては扱いません。マイナースケールの場合は6度の音が短6度になってしまうので、半音上げることに注意して下さい。つまりメロディックマイナースケールから音を借りてくるわけですね。

6thコード

maj7thコードが都会的でやや無機質な響きであったのに対し、6thはどちらかと言えば哀愁を帯びて温かみのある響きになっています。このコードもお洒落な色合いを加えるのに用いられます。特に曲の最後に使われるケースが多く見られます。

特殊なコード

ディミニッシュコード

短3度音程を3つ積み重ねたものをディミニッシュコードと呼び、"dim"で表します。"dim7"と表記する場合もありますが、この7度の音は実際には長6度であり、厳密に言うと短7度の音がさらにフラットして減7度になったものと考えます。このコードは減5度音程を2つ含んでいるため、非常に不安定な響きを持っているのが特徴で、BGMなどでは不安感や恐怖感を表すような場面でよく用いられます。なおディミニッシュコードは基本的に次の3種類しか存在せず、転回するだけで12音階すべてのディミニッシュコードを作ることができます。

ディミニッシュコード

短3度というのは半音3個分ですから、それを3つ積み重ねれば半音9個分になります。したがってルートを半音ずつ上げていけば3つめで1オクターブ上の同じ構成音に戻るわけですね。これらの関係を示すと次のようになります。

  • Cdim = E♭dim = F#dim = Adim
  • C#dim = Edim = Gdim = B♭dim
  • Ddim = Fdim = A♭dim = Bdim

ディミニッシュコードは実際のコード進行の中では2度進行するダイアトニックコードの中間に挿入して経過的和音としてよく用いられます。たとえば次のようにImaj7→IIm7やV7→VIm7といった長2度上行する進行の間に挿入すると半音単位の滑らかな進行感が得られます。

ディミニッシュコードの応用例

これもあまり使いすぎるとしつこくなりますが、ワンポイントで使ってやるとエレガントな雰囲気を出すことができます。

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