結婚行進曲（『真夏の夜の夢』より） 【ピアノ簡易版】

知らない人はいないであろう結婚式の超定番曲です。メンデルスゾーンが17歳のときに作曲した序曲『夏の夜の夢』にプロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世がいたく感銘を受け、勅命によって1843年にシェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』を元にして劇付随音楽として作曲されました。そのとき元になった序曲の主題も取り入れられています。全部で12曲からなり、特に第9曲の「結婚行進曲」が最も有名です。

曲は非常に重厚な和音が特徴で、壮麗な響きを醸し出しています。冒頭のフレーズはかなり複雑な響きに聞こえますが、解析してみるとF#m7(♭5)→B7→EmというふうにEmに対するセカンダリードミナントとして型通りのII→V→I進行が成り立っています。他の部分も同じコードの転回形が多用されており、意外なほど単純であることもわかりました。

楽譜はピアノ編曲版を元にしてさらに弾きやすくアレンジしました。本当はもっと長いのですが、一番有名な冒頭の部分だけを取り出しています。1オクターブを超えるインターバルは普通の人には指が届かないので、1オクターブ以内に抑えています。左手のオクターブ重ねは難しければ単音にしてもいいでしょう。