ピアノ 楽器

ゆっくり弾くことの重要性

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ピアノに限らずどんな楽器にも当てはまることですが、「速く弾ける=上手い」という思い込みがありませんか? 私もゆったりした曲は弾けるんだけれども速い曲は指が回らなくて苦手という意識がありました。それゆえに速い曲を弾くことに憧れ、ややもすると速く弾くことだけが目的になってしまいがちです。

でもここには大きな落とし穴があります。速い曲が弾けるようになったら自分が上達したように勘違いしてしまうのですが、実は「弾けていない」ということが往々にしてあり得ます。ですから、いざ人前で弾いたらボロボロになってしまうのです。この危険な思い込みはどこから生じるのでしょうか?

私は小学生の頃から7年ほどエレクトーンを習っていたことがあるのですが、真面目にやってなかったのでほとんど覚えてません(笑)。でも今でも一つだけはっきり覚えていることは先生から「ゆっくり正確に弾け」と言われたことです。私がチャラチャラといい加減に弾くものですから「速く弾いてごまかすな」と叱られました。そうなんです、速く弾くと細かいところが間違っていても何となく弾けたような気分になってしまうのです。これが最も危険な思い込みで先生もそのことを言いたかったのでしょう。

それ以来、私はその言葉をずっと頭に置いて「ゆっくり正確に弾く」ことを心がけてきました。練習の最初の段階ではものすごくゆっくり、しかし一音一音を大切に弾いてきました。でも最近そのことが本当の意味でわかってなかったと気付かされる経験をしましたので、ここでもう一度自分に言い聞かせる意味で書いてみたいと思います。

ゆっくり弾ければ速く弾くのは簡単

当たり前のことですが、ゆっくりやってできないことは速くやっても絶対できません。これは間違いありません。でもゆっくり正確に弾ければ速く弾くことは簡単なのです。少しずつテンポを上げていけばいいだけですから、いつかは弾けるようになります。

たとえば、私は難曲と言われるショパンの「革命」や「幻想即興曲」もゆっくりなら弾けます。本来のテンポの半分でもしんどいですが、それでもゆっくり弾ければいつかは速く弾けるようになると確信を持てるのです。どんな難曲でもまずゆっくり弾けることがスタートラインです。いきなり速く弾こうとしてはいけません。そしてゆっくり弾けさえすれば速く弾くのはそんなに難しいことではありません。

速く弾くことはできるがゆっくり弾けないのは弾けてない証拠

私が最近気付いたのはこのパターンです。ある程度速く弾いたら何となく弾けるんだけれども、ゆっくり弾いてみると全く弾けないということがありました。これはおそらく手癖で弾いてしまっているので、ゆっくり一音一音確かめながら弾くと指が止まってしまうからでしょう。これこそがまさに「速く弾いてごまかしている」状態なのです。子供の頃、先生に叱られたことをまたやってしまいました(笑)。

こういう場合、いったん演奏が止まってしまうと二度と弾き始めることができません。誰もが恐れる「フリーズ」の状態です。音ではなく指の動きで覚えてしまっているからこうなるのです。こういう状態で弾けたつもりになって人前に出るのがいかに恐ろしいことかよくおわかりでしょう。私はこの経験から、「ゆっくり、一音一音を確かめながら弾くこと」の重要性を再認識しました。

インテンポで弾くことの重要性

誰でも無意識にやっていることだと思いますが、簡単な部分は速く弾いて、難しい部分はゆっくり弾くということをよくやってますよね? でもこれはダメなんです。それでは全然弾けたことになりません。

大事なことは、ゆっくりでいいからインテンポ(一定のテンポ)で弾くということなんです。試しにメトロノームに合わせていつもより少し遅めのテンポで弾いてみて下さい。ほとんどの人は弾けないと思います。自分もそうでした。

ちょっと苦手なところで「え~っと・・」なんてつっかえてしまうともうダメです。これは要するにそのテンポで弾けるレベルに達していないということなんですね。逆に言えば、一番苦手なところが何とか弾けるテンポが今の実力であると言えます。ですから速くなったり遅くなったりせず、曲全体を通して一定のテンポで弾けるようになることが最初の到達目標です。繰り返しますが、そのテンポこそが今の実力なのです。決してそれより速いテンポで弾こうとしてはいけません。

音楽にとってリズムは命ですから、テンポが不規則に乱れていると音楽が壊れます。それは意図的にテンポを揺らすのとは違い、単に不安定なだけです。録音してみるとわかりますが、聴き手にとっては下手な演奏にしか聞こえません。ですからメトロノームに合わせて一定のテンポで弾けるようになることがいかに大切かおわかりでしょう。テンポを揺らして表情を付けるのはそれが完全にできてからの話です。

人前で弾けないのは緊張するからではない

私も普段は弾けるのに人前に出ると緊張してボロボロになることがよくあります。というか、それが普通です(笑)。これはやっぱり自分があがり症だからで、緊張しないようにもっとメンタルを鍛えなくてはと思ってしまうのです。

でも上のことに気付いてから緊張だけが原因ではないことがはっきりわかりました。ここまで読んだ方はもうおわかりでしょう。そう、実は「弾けてなかった」んです。弾けてるつもりでもメトロノームに合わせて一定のテンポで弾いてみると全く弾けませんでした。それこそがまさに弾けてない証拠なのです。もともと弾けてないのに緊張が加わればさらに弾けないのは当たり前です。いくらメンタルを鍛えてもこれでは永遠に弾けませんね・・

逆に言いますと、メトロノームに合わせてインテンポでしっかり弾けるようになれば、どんな環境でも確実に弾けるという自信が付くはずです。そうなれば人前に出ても緊張しなくなるでしょう。緊張から自由になるためには自信が物を言います。

ですからメトロノームを活用して「ゆっくり正確に弾く」ことがいかに重要であるか、おわかりいただけたでしょうか?

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