ピアノの練習と暗譜

スポンサーリンク

ピアノの練習を始めたのは今からちょうど20年前になると思います。社会人になってちょっとばかりお金ができて、当時最先端のシンセであったコルグM1を手に入れたのがきっかけでした。今となっては当たり前ですが、サンプリングされたリアルなピアノの音が出ることに感動したんですね。それでクラシックピアノを弾きたくなって練習を始めました。

最初に弾けるようになったのはショパンの「雨だれ」だったと思います。それまでピアノの経験もなく、まったく自己流でしたが、1小節ずつ指に覚え込ませていくつもりでやれば、いつかは弾けるようになるものです。ピアノの練習と言えば、たいがいバイエルとかツェルニーの教則本から始めるのが定番ですが、僕はああいう「指の運動」みたいな基礎練習が大嫌いなので(^^;、いきなり自分の弾きたい曲から始めました。ですから基礎ができてません。でも誰もが弾きたい曲があるからやってるんじゃないですか? ああいう無味乾燥な基礎練習を延々とやらされると、「いつ曲を弾かせてくれるの?」という感じになって、ピアノ嫌いを量産する結果になるだけだと思います。あ、将来ピアノコンクールに出たいとか思ってる人は別ですよ。(^^;

音楽には聴く楽しみと演奏する楽しみがありますが、自分でピアノを弾けるようになると、たとえ下手くそであっても、それが自分の意思で自分の手から奏でられているものだと思うと、この上なく心地よく感じられるものです。ただCDの名演を聴くよりも、はるかに次元の高い喜びであることはピアノを弾く人なら誰もが経験していると思います。ですから「この曲を絶対弾きたい!」という気持ちが大切なのです。その気持ちさえ持ち続ければ、どんな難曲であってもいつかは必ず弾けるようになります。音楽に必要なのは才能ではなく、あきらめない粘り強さと根気なのです。

でも最後まで通して弾けるようになった曲は数えるほどしかありません。「雨だれ」をはじめ、ショパンのノクターンOp.9-2、ベートーヴェンの「月光」第1楽章くらいのものです。それも楽譜を見ながらでないと弾けないんですね。実際には指が覚えているので楽譜はほとんど見てないんですが、それでも楽譜がないと一度つっかえるともうそれ以上弾けません。見てないようでも横目でちらっと見てるんですね。いわば気休めみたいなもんです。でも楽譜に頼っているうちは弾けるうちに入らないと思います。そもそも楽譜を見ていると手元が疎かになりますから、どうしてもミスタッチが増えます。それにページをめくると演奏が一時止まってしまいます。プロの演奏家で楽譜を見ながら弾いてる人ってあまり見かけないですよね。やっぱり暗譜しないとダメなんです。

しかし僕はこの暗譜ってやつがものすごく苦手です。すぐ忘れてしまいます。(^^; 昔弾けていたノクターンとかも、今は弾けません。長いことピアノから離れていたから、忘れてしまってるんですね。でも少し楽譜を見るとすぐ弾けるようになるんです。大したもので、一度体で覚えたものは絶対忘れないんですね。自然と指が動いていきます。楽譜はその手助けをするだけです。ですから、まず暗譜は絶対しないといけないと思いました。

暗譜の方法は人によってさまざまなタイプがあると思います。絶対音感のある人はドレミで覚えてしまうそうですが、僕はそんなものはないので無理です。どうやら自分は鍵盤の形で視覚的に覚えるタイプのようです。白鍵と黒鍵の並びをパターン認識して、その通りに指が動くように訓練していくわけです。そして最終的には完全に指が覚えてしまうまで繰り返す、これしかありません。今後は初めから楽譜を見ないで演奏する習慣をつけていきたいと思います。つっかえたところだけ見ればよいのです。それをずっと繰り返していけば、やがて何も見なくても弾けるようになるでしょう。

この前もお話ししましたが、新年早々に電子ピアノを手に入れたので、とてもピアノを弾きたい気持ちになっています。もっとレパートリーを増やしていきたいと思うのですが、なかなか捗りません。自分は何をやってもモチベーションを維持できないのが弱点です。要するに移り気で根気がないんです(苦笑)。サイトを年に一度しか更新しないのもそのためです。ですから今度ばかりはモノにするまで絶対やり続けます! 途中で挫折しないためには、経過をYouTubeにアップするとかすれば励みにもなるんでしょうね・・

コメント